腰痛の施術について

腰痛という症状の中で、医師から診断される事が多い症状名の1つに椎間板ヘルニアがあります。
この症状はザックリ云うと、椎間板が傷ついて中にあるクッション材が飛び出し(ヘルニアは飛び出すという意)、それが神経組織に触れて痛みやしびれを引き起こします。
ヘルニアかそうでないのかは、X線(レントゲン)だけでは診断が出来ないのでMRI検査を経て診断されます。整形等での対処法は基本的に保存療法です(いわゆるコルセットを着けて安静にというやつです)
あまりにも痛みがひどいと消炎鎮痛剤や筋緊張弛緩薬などが処方されたり、神経ブロック注射等もあります。
急性腰痛で来院(世田谷区にお住いの30代男性)
症状と来院理由
2017年2月に、何をしたわけではないが突然急性腰痛を発症し全く動けず。あまりにも状態がひどいので、近所の大きな病院で診察したのち即入院に。入院中トイレ等に移動するのも手押し車に身体を預けながらじゃないと歩く事も出来ず。金曜日から入院していたのだが、日曜になっても担当医師から明確な治療方針等の説明がなく、症状も何も変化がなくつらい状態なのに、ただただ安静にしてという名目の放置と担当医師の対応が良くなかったらしく、月曜日に強制退院をしてきたとの事。
月曜日の午前中に『今日退院するので夕方空いていないか?』と連絡があり。以前から何かあると当院に来ていただいており、今回もこの腰の痛みを取るにはココだ!との事で来院。取り敢えず、医師からは腰椎椎間板ヘルニアと診断。
来院時の症状は、とにかく腰が痛い。歩くのは足を引きずりながらなら何とか可。左足に痺れがあり。特に膝小僧周辺は感覚が無いに近い。歩き方を診たうえで、腰周辺の可動域等(何が出来て何が出来ないか)を立っている状態・座っている状態・寝ている状態で確認。
痛みが強いからか、それ以前からなのかはわからないが背部や腰部の非常に強い筋緊張による歪みが色濃く出ていた。総合的に診た感じで、鍼治療を選択。しかし患部である腰部には本日は施術しない事。手足や背部・頚部・臀部を緩める事で痛みの緩和を得られるようにする事を説明し双方合意の下で施術を開始した。
治療と経過
初回

足の施術で緊張が緩んだので、仰向けになってもらうと本人が驚くほどスムーズに移行出来た上に仰向けのままでもきつくない状態に。で、お腹の緊張や頚部の緊張、下肢の緊張を緩めていき最初の治療は終了。
患部である腰には一切触れず仕舞いだったが、立ち上がってみるとまだまだ腰は痛むし、足は痺れているがかなりの範囲で可動域に改善が見られた。何より初回の治療後、近くの駐車場で待っている奥さんが、治療に行く前と行って帰って来た時の歩き方が全く違っていて、別人かと思ったほどに驚いたとの事。
2回目以降

4回目終了後から仕事に復帰し、身体に負荷が掛からない事からやり始め、5回目に来院された時にはほぼ以前のように働いてもきつくない状態になったとの事で、計5回の施術で終了した。